食後、歯をすぐ磨く?それとも30分後に磨く? :ホワイトエッセンス渋谷|審美歯科・矯正歯科の専門医院

コラム

食後、歯をすぐ磨く?それとも30分後に磨く?

「食後すぐ磨いた方が良いのか?」

「30分後に磨いたら良いのか?」

最近、メディアなどで取り上げらており、迷ってしまわれる方が多いのではないかと思いますので、その説明を行います。

総合歯科学会(AGD)の見解

食後すぐ歯を磨く食後に歯を磨きなさいと子供の頃から、親に叱られた思い出は、ありませんか?

しかし、最近、食後すぐに歯を磨かない方が良いという見解が出てきました。

米シカゴに本部を置く総合歯科学会(AGD)AGDの学長であるハワード・ギャンブルによると、「食後すぐに歯を磨くと、食べ物に含まれていた酸を歯のより深い部分へ、より早く浸透させることになるので、すぐに磨かない方が良い。」という見解が出されました。

しかし、この実験では、歯の表面(エナメル質)ではなく、内層の象牙質を用いた実験になりますので、エナメル質に比べて柔らかい歯質での実験ですので、一般の方のお口の中とは、状態が違いますね。

また、ハワード・ギャンブル医師は、「酸性の飲料物(コーラ、スプライト)を飲んだ後は、30分以内の歯磨きは、歯を痛める可能性があるので、まずは、水で口をゆすぐ」とコメントしています。

これから考えると象牙質知覚過敏やWSDや酸蝕症の患者さんは、これらのことを守らないといけなそうです。

日本小児歯科学会の見解

日本小児歯科学会は、次のように言っています。

「結論としては、食後は早めに歯みがきをして歯垢とその中の細菌を取り除いて歯が溶けることを防ぐことの方がむし歯予防には重要です。学会としても今後より詳細な情報を提供していく予定ですが、現在のところ、園・学校における昼食後の歯みがきについては、現状通りの方法で問題ありません。」
食後の歯みがきについて〜一般社団法人 日本小児歯科学会

日本小児歯科学会は、歯の表面(エナメル質)を傷つけてしまうことよりも、虫歯菌や虫歯菌にエサである糖を早めに取り除くことが、重要だと言っています。

また、次のようにも言っています。

「実際の人の口の中では、歯の表面は上記の実験で用いられた象牙質ではなく酸に対する抵抗性がより高いエナメル質によって被われています。したがって、このような酸性飲料を飲んだとしても、エナメル質への酸の浸透は象牙質よりずっと少なく、さらに唾液が潤っている歯の表面は酸を中和する働きがあり、酸性飲料の頻繁な摂取がないかぎり、すぐには歯が溶けないように防御機能が働いています。つまり、一般的な食事ではこのような酸蝕症は起こりにくいと考えられます。」

「結論としては、通常の食事の時は早めに歯みがきをして歯垢とその中の細菌を取り除いて脱灰を防ぐことの方が重要です。」

食後の歯みがきについて〜一般社団法人 日本小児歯科学会

日本小児学会の見解としては、「通常の食事」の場合という表現をしています。

そのため、通常の食事は、人によって違いますので、ここでも意見が分かれそうな気がしますが、基本的に、子供さんの場合は、虫歯になりやすいことも考えますと、早め早めに歯垢(プラーク)と糖分を早めに取り除いた方が、良いと判断できます。

脱灰と再石灰化

以下は、脱灰と再石灰化の図です。

脱灰と再石灰化

脱灰とは

食事をすると口の中では虫歯菌が糖質を分解して酸を発生し、歯の表面を溶かしています。
これを「脱灰」といいます。
歯医者が教える!ベストな歯磨き回数とタイミングは?の食事をすると歯が溶けている!?より引用

再石灰化とは

正常なお口の中では、脱灰で溶けてしまったあとに「再石灰化」という唾液の働きが起こります。
歯は結晶構造からなり、そこではカルシウムイオンやリン酸イオンが多く含まれています。
再石灰化では、脱灰により溶けてしまったこれらの成分を唾液の働きによって回復する機構を備えているのです。
歯医者が教える!ベストな歯磨き回数とタイミングは?の食事をすると歯が溶けている!?より引用

飲食後 歯みがきをするまでに30分待たなくて良い方

  • 普通の食事をされた方(中性に近い食事をされた方は、普通に磨かれて問題ないです。)
  • 子供の方
  • 虫歯の多い方(虫歯の多い人は、再石灰化を待つよりも、虫歯菌が酸を出す前に、磨く必要がある。)
  • 30分、待つ時間がない方(磨かないなら、磨いた方が良いです。)
  • 毎食後磨かない方(それ以前の汚れがついていますので、まずは、汚れをきれいに落としましょう。)
  • 歯ブラシに自信がない方(汚れをきれいに落とす自信がない方は、虫歯菌にエサを与えて、酸が出ますので、早めに磨いた方が良いです。)

飲食後 歯みがきをするまでに30分待った方が良い方

  • 象牙質知覚過敏の方(象牙質が露出してしみる方は、酸性のまま磨かれると歯が余計に削れてしまいます。)
  • 炭酸飲料を飲んだ方
  • 酸性飲食物を食べた方(フルーツ、ワイン、お酢、スポーツ飲料、Ph6.5以下)(酸性に傾いたまま、歯ブラシを行なうと、歯が溶け出すのを促進してしまいますので、30分おいてから磨く。)
  • 酸蝕症の方(30分以上おいてから)
  • 歯ぎしり・食いしばりで歯が削れている方
  • 虫歯の少ない方(30分待っても、もともと虫歯菌が少ないので、問題なし)
  • 歯ブラシ習慣がある方(毎食後に3回歯を磨く方)

まとめ

歯の脱灰と再石灰化食べ物が、大なり小なり歯を溶かします。

歯を溶かす程度は、食べ物のPH(ペーハー)によります。そのため酸性に片寄った食事ではなく、バランスの良い食事をとるのがポイントです。

唾液は酸を中和する緩衝能を持っており、お口の状態を中性に戻す素晴らしい働きをもっており、歯の再石灰化を促します。

30分ですぐ磨くべきか、磨かなくても良いか?の論争ですが、歯の表面だけを考えた場合は、30分待ってから磨いた方が良いですが、お口の中の状態を考えると、汚れや歯垢(プラーク)がついている可能性もありますので、虫歯菌のことを考え、早めに磨かれた方が良いです。

また、歯磨き粉のこともお忘れなく、歯磨き粉の中には、再石灰化を促す成分が含まれている製品もありますので、この場合、早く磨いて再石灰化を促すことにより、30分待つ必要がありませんね。

いずれにしても、汚れは、食後8時間で歯垢(プラーク)になるので、最低でも、その前に磨きましょう。

※脱灰と再石灰化には個人差がございます。

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