入れ歯(義歯) | 渋谷歯科 | 平日夜7時半・土日も診療の渋谷の歯医者

入れ歯(義歯)

認定証 認定証

当院の理事⻑は
認定を受けた⻭科医師が保有する
日本補綴歯科学会
専門医
日本顎咬合学会
咬み合わせ認定医
に認定されています

当法⼈の理事⻑は、⽇本補綴⻭科学会 専⾨医および⽇本顎咬合学会 咬み合わせ認定医です。各学会認定の補綴物および咬み合わせの技術と知識をもって、義⻭の作製を⾏っております。

快適に食べ、話すことができる喜びを感じていただくために。作製後のメンテナンスも含め、治療いたします。

入れ歯のこんな悩みありませんか?

我々は、あなたが諦めない限り決して諦めません。入れ歯の患者さんの悩みを何度も解決してきた経験があります。入れ歯でお困り事がありましたら、諦めずにご相談にいらしてください。(我々は保険治療も行っております。)

渋谷歯科の
入れ歯治療の特徴

入れ歯専門医がいる

理事長の田中健久は、東京医科歯科大学部分床義歯学講座で大学院を卒業して歯学博士を所得したのちに、日本補綴(ほてつ)歯科学会の専門医を所得しています。

日本補綴(ほてつ)歯科学会専門医は、全国で1,000人しかいない内の1人となります。

日本補綴(ほてつ)歯科学会は、入れ歯やかぶせ物や詰め物の専門学会となり、厳格な審査を受け、経験と実力のある者のみが補綴(ほてつ)専門医となれます。入れ歯専門と謳っている歯科医院や歯科医師は、多くいますが日本補綴学会専門医は、真の入れ歯専門医となります。

日本補綴歯科学会:https://hotetsu.com/index.html

また、日本顎咬合学会のかみ合わせ認定医としても認定されています。入れ歯(義歯)にとってかみ合わせは、非常に重要な役割を果たします。そのことに関しては、入れ歯を装着されている患者さんが1番ご存じだと思います。

理事長の田中は、このような学会ベースの考え方を入れ歯(義歯)に生かして治療を行なっています。

渋谷歯科では、ただ闇雲に型を採って入れ歯を作るようなことはしません。患者さんが何に不満を持っているのか?をヒアリングして、その患者さんに合った入れ歯(義歯)をどうやったら提供できるのか?をまずは、診査診断をしてから新しい義歯制作を行います。また、入れ歯痛い・咬めない・外れるには、理由がありますので、日本補綴(ほてつ)歯科学会の基準に則って診査・診断を行い治療を開始します。

理事長ご挨拶

皆さんこんにちは、理事長の田中健久です。

入れ歯(義歯)治療は、非常に多くの知識を必要とします。お医者さんに内科や外科や耳鼻科と専門が分かれているように、歯医者も入れ歯(義歯)専門や歯周病専門と実は分かれています。

しかし、日本の保険制度を基に診療を行うと全ての治療が平均レベル以上にできなければいけません。入れ歯に関しては補綴(ほてつ)の中でも非常に特殊な技術を必要としますので、それを学んだ補綴(ほてつ)専門医を選ばれるのは、正解かもしれません。

しかし、入れ歯治療は、患者さんと歯科医師と連携をとり完成させて行くものとなりますので、是非、協力の基に治療を行なって行きましょう。

私は決して入れ歯名人ではありませんが、入れ歯(義歯)治療が大好きです。写真で見てもわかるように、自分の入れ歯(義歯)を自分で作ってしまうくらい入れ歯(義歯)作りが好きです。

通常、歯科技工士さんが行う作業を1つ1つ歯科医師自らが行い何が患者さんに合っているのか?合わないのか?を考えて治療を行います。入れ歯の歯を1つ1つ自分で並べながら患者さんの顔を想像して歯を並べます。なので通常歯科医院よりも製作に時間がかかることもありますがご容赦ください。

即日で入れ歯(義歯)を直ぐに作製しますよーという先生もいらしゃいますが、私は、なぜ?痛い?噛めない?を考えながら作製するので、スピードを求めて入れ歯(義歯)を作製するのは難しいです。まだまだ、自分の師匠と言われる名人に追いつくのは難しいですが、日々精進して参りたいと思っています。

入れ歯の上手な歯医者さんの見分け方 入れ歯へのこだわり

入れ歯(義歯) 相談

渋谷歯科では、いらした患者さん全てに入れ歯を作るわけではありません。なんで咬めないのか?なんで痛いのか?なんで外れるのか?をアドバイスさせて頂きます。30分は相談無料となりますので、まずはご予約ください。

1、保険総入れ歯の値段は、大体全部でいくらですか?

保険の総入れ歯は、約5回の来院で完成しますが、3割負担の患者さんで合計約13,000〜15,000円になります。歯科医師の入れ歯(義歯)の作り方や方法で値段は、変わる事があります。こちらの入れ歯(義歯)の費用・値段は、一般的な保険治療となります。

2、保険の1本入れ歯(義歯)は、いくらですか?

保険の1本入れ歯(義歯)の費用・値段は、3割負担の患者さんで約8,000円になります。

3、入れ歯は、何年持ちますか?

入れ歯(義歯)は、一生持ちますとお伝えしたいですが、材質がプラスティックになりますので患者さんの使い方にもよりますが、2年くらいが保険の入れ歯(義歯)の寿命です。
保険外の入れ歯(義歯)は、材質を様々選択できますので、寿命が長い材質の歯など選べば10年くらい持つと思われます。

40代で総入れ歯の方は、いますか?

いらっしゃいますよ。患者さんの中には、歯周病菌に耐性が強い方や弱い方がいらっしゃいます。歯周病の中でも急性の進行性の歯周病にかかられた方は、一気に歯周病が進むので気づいた時には、歯がグラグラで抜かなきゃならない事が多々あります。
そのような患者さんは、40代でも一気に歯が悪くなるので、総義歯になられる方も非常に多いです。

入れ歯(義歯)の相談

入れ歯(義歯)の種類

総入れ歯(総義歯)

歯を全て失った患者さんのお口の中で、義歯として機能する物が、総入れ歯となります。現在、日本では多くの患者さんが、総入れ歯で痛くて咬めないと悩んでおられます。

歯が1本もないので、支えるバネがありません。支える物がない中で入れ歯(義歯)を製作して咬めるように創意工夫をするので難しい技術が必要になります。

総入れ歯(総義歯)について

部分入れ歯

部分入れ歯(義歯)は、歯が1本でもある症例になります。部分入れ歯は、残っている歯にバネや仕掛けを作って入れ歯を支えます。

部分入れ歯の難しい点は、残っている歯にできるだけ負担を掛けないで長持ちさせるという点が非常に難しいです。残っている歯に強い支えを求めると歯が長持ちせずにゆれてきて抜歯となる可能性が高いですし、弱い支えだと今度は、入れ歯(義歯)が揺れてしまいます。この塩梅を考えながら部分入れ歯を製作しなければなりません。

部分入れ歯について

メリット・デメリット

1、取り外しができる

訪問歯科を行なって本当に感じることは、入れ歯を外して洗うことができるメリットです。多くの老人の方が、年齢と共に段々に歯を磨くことができなくなってきますので、入れ歯(義歯)を外に出して洗うことができるという点は、非常に大きなメリットになります。高齢になってから歯をきれいに磨いて保つことは、困難なことが出てきます。残念ながら天然の歯を外に出して洗うことができませんので、入れ歯(義歯)を外に出して洗うことができ、誤嚥性肺炎を防ぐことができるのは、入れ歯(義歯)の大きな利点と考えます。

2、インプラントできなくても対応できる。

インプラントを行うと計画を立てる際に、骨の高さや幅が重要となります。インプラントの平均の長さや厚みは、長さ10ミリの直径4ミリとなりますが、日本人の高齢な方や女性でその長さや厚みを維持されている方は少ないです。入れ歯(義歯)の場合は、ある程度骨が吸収した方でも対応できるので重宝します。

しかし、下あごであまりにも骨が吸収して下歯槽神経が骨の上に露出してくると入れ歯がその部分に当たって痛いという症状が出てくるので、骨が吸収しないような入れ歯(義歯)を製作して安定を図っておく事は重要となります。安定した入れ歯(義歯)を装着することは、骨の吸収を抑えることができますので、覚えておいてください。

3、骨粗鬆症の方でも対応

日本人で高齢になると骨粗鬆症の薬を服用される方が多くなります。特に日本人女性の方は、骨密度が低下して骨折をしやすくなりますので、整形外科などで骨粗鬆症の薬である「ビスホスホネート」を服用をします。女性の閉経時には、骨の密度が低徊しやすい傾向があります。この薬を服用すると抜歯やインプラントなど外科処置は、禁忌となります。もし、服用していて抜歯などの外科処置を行うと顎骨壊死をすることがありますので、不用意に外科処置はできません。

入れ歯(義歯)は、そのような場合でも対応がしやすく抜歯をせずに入れ歯(義歯)を装着するような対応ができます。

しかし、残っている歯が重度の虫歯や歯周病の場合、部分入れ歯(義歯)のバネをかけたりすることが難しいので、お口の中を常日頃から清潔に保つ事は必須になります。日々食後は、一日3回歯ブラシをすることが長寿の秘訣になりますので、覚えておいてください。

4、ブリッジやインプランができない場合にも対応

歯を失ってからの選択肢には、ブリッジ(橋渡)インプラント(杭)入れ歯(義歯)があります。

ブリッジ(橋渡)は、真ん中にある歯を失って両隣の歯を削って橋渡をするのでブリッジと呼ばれていますが、その隣の歯がない場合は、残念ですがブリッジをすることができません。動画のようなブリッジができなくなると入れ歯(義歯)インプラント(杭)で対応するしかありません。インプラント(杭)は骨がないとできませんので、骨がない場合は入れ歯(義歯)の出番になります。

入れ歯(義歯)は、万能ですので様々なケースに対応できます。しかし、咀嚼するという点において天然の歯のようにしっかりと噛むことは難しく論文のデータでは、天然の歯の20〜30%程度に咀嚼力が落ちるとされています。

5、手入れが簡単!

多くの患者さんが、年齢と共に手足が悪くなります。これは、もう仕方がないことです。1でも取り外しができるメリットをお伝えしましたが、入れ歯(義歯)はお手入れが簡単です。

入れ歯(義歯)は、取り外して洗って入れ歯洗浄剤につけるだけで入れ歯(義歯)へ付着している菌がなくなりますが、天然の歯は、そうはいきません。お口の中で凸凹した歯をきれいに磨いて歯と歯に挟まった食べかすをフロスできれいに取る必要があります。この作業を高齢で手足が悪くなった患者さんが行うのは、非常に難しいです。

入れ歯洗浄剤の効果ですが、最近の洗浄剤は非常に良くできていまして、隅々までしっかりと菌を取り除くことができます。もちろん、義歯ブラシにてある程度の食べかすや汚れを落とす事がきれいに菌を落とすポイントになります。

総入れ歯のメリット 部分入れ歯のメリット

入れ歯は、固定式ではないので外れる

部分入れ歯の場合は、まだバネで歯に止めることができるので、総入れ歯に比べると外れる事は少ないですが、総入れ歯はお口の中の粘膜と接しているだけなので、やはりどんなに吸着があっても外れる時は、外れやすいです。

この外れやすいを改善するには、インプラントオーバーデンチャーと言われるような、インプラント(杭)を打ち込んで、それに入れ歯を磁石やボタンや特殊な装置で止めるような仕組みを作る必要がありますが、費用がかかるのが問題点になります。

インプラントや天然歯に比べて噛めない?

メリット4でも少し書きましたが、入れ歯(義歯)で食べ物を咬む際の咀嚼能率(食べ物を噛み砕く能力)は、天然の歯やインプラント(杭)の10〜20%です。

やはり入れ歯(義歯)の患者さんに聞くと歯が残っていた部分入れ歯の時に比べれると総入れ歯は、数段食べにくくなったとおっしゃいます。やはり、天然の歯が残っているだけで、噛む感覚は違いますので、日頃の歯のブラッシングやお手入れは重要ですね。

天然の歯は、歯根膜という優れた感覚があり食べ物の硬さを判断して、咬む圧を調整する優れた感覚受容器を有しています。そのため天然歯における咬む力は、50から90kgという強い力になります。ところが歯を失ってしまうとこの歯根膜を失いますので問題が起こります。歯を失って入れ歯(義歯)になると歯根膜ではなく歯ぐき(口腔粘膜)で支える事になります。この歯ぐき(口腔粘膜)は、皆さんも歯ブラシで強く磨くと傷ができてしまう位弱い組織になります。総入れ歯(義歯)の場合、咬む圧は2から15kgとなり、天然歯の1/5です。今まで食べていた食べ物が食べれない原因は、ここにあります。それだけ、歯を失うということは感覚器官としてダメージが大きいという事になります。

参照
診査・診断に基づく総義歯の臨床
著者:阿部晴彦

天然の歯に比べて違和感がある

やはり入れ歯は、粘膜の部分も含めて補うために大きくなりますので、違和感があります。これは、入れ歯(義歯)を維持させるための部分になりますので、ある程度慣れも必要になりますが、話をする時や食べる時に嘔吐反射などになりやすい方もいらっしゃるので注意が必要であります。

嘔吐反射が強いが歯を失ってしまった患者さんには、奥側を削ってU字の馬蹄形に仕上げる方法もありますので、ご相談ください。

発音がしにくい

入れ歯(義歯)の場合は、入れ歯(義歯)の厚みがありますので、その分今までよりも下が当たるタイミングが早くなります。特にサ行の発音は、丁度上あごの歯と歯肉の間の部分に舌を当てて発音しますので、この厚みが変わることで、発音がしずらくなります。

この発音に関しては、入れ歯の構造上必要な箇所になりますので、発音練習をするなどして慣れていくしかないのが現状になります。もしくは、インプラントのオールオン6やオールオン4が解決方法になりますが、費用が高いのが問題となります。入れ歯の発音問題は、必ず初めて入れ歯(義歯)を装着する際に問題となります。

見た目が良くない

良く入れ歯(義歯)の見た目で良くないのは、部分入れば(義歯)のバネです。多くの患者さんが部分入れ歯(義歯)のバネがキラッと光るのが嫌だとおっしゃいます。バネは、どうしても弾性の関係上金属になります。金属は光ります!これは、どうすることもできません。
最近では、ノンメタルクラスプデンチャーであったり、ノンクラスプデンチャーが最近では、流行ってきていますが、いまだに適合であったり、修理の点ではメタルクラスプが有利ではあります。

総入れ歯のデメリット 部分入れ歯のメリット

最新の入れ歯(義歯)

最新の入れ歯事情に関してお知らせします。入れ歯業界に長くいると最新の入れ歯情報がやはり入ってきます。本当に2022年の最新入れ歯の話題は、デジタルデンチャー一色でした。患者さんは、デジタルデンチャーってなんなん?と思うかもしれませんが、カメラで今入っている入れ歯(義歯)を撮影したらそれと同じ入れ歯が3Dプリンターで出来上がるという魔法のような入れ歯(義歯)が作製できるようになりました。えっ?本当にできるんですか?はい、できるようになりました。

写真は、入れ歯をデザインしている写真になります。入れ歯の歯の大きさ・形・位置など全てPC上で自由に動かしてデザインする事ができます。入れ歯(義歯)の製作方法は、実は130年間変わりませんでした。この製作方法を変えたのは、デジタルデンチャーになります。まだまだ、改良点は様々ありますが、今後さらに発展してくると思います。

他にもクラスプが見えにくいノンメタルクラスデンチャーやシリコンデンチャーも新しい物が色々と発売されています。

最新入れ歯洗浄剤(2023年)

入れ歯(義歯)の費用・値段

●入れ歯(義歯)の費用・値段は、保険なのか?保険外の自費なのか?で大きく変わってきます。使用する材料が保険と保険外で変わってきます。また、最新の入れ歯(義歯)で紹介したような3Dデジタルデンチャーやノンクラスプデンチャーやシリコンデンチャーは、そもそもの材料代が高いですので保険外(自費)診療となります。

●次に歯の失った本数や入れ歯(義歯)の装置本数や種類、保険の負担割合などでも変化します。保険の入れ歯(義歯)は、歯科医師の自分でも作製する入れ歯(義歯)の設計で、費用・値段が変化するので、明確にいくらと答えられない時があります。また、保険の入れ歯(義歯)の値段は、製作する歯科医師の設計で費用が変わりますので、歯科医院や歯科医師によって費用・値段が変化します。

入れ歯の費用と治療回数

保険の入れ歯(義歯)自費の入れ歯(義歯)の違い

※ 横にスクロールできます

入れ歯の選択要素 保険入れ歯(義歯) 自費の入れ歯(義歯)
歯の色数 少ない 多い
歯の材質 プラステイック、プラスティック+陶材 プラスティック+陶材、陶材
歯の強度 弱い 強い
入れ歯の材質 少ない 多い
入れ歯の強度 弱い 強い
違和感 多い 少ない
かみ合わせ 顎の動きを予想して作製 顎の動きに合わせて作製
見た目 ある程度 こだわって作製
型採り 簡単な型採り 精密な型採り
治療期間 長い 長い
作製方法 簡易 精密
保険と自費の入れ歯の違い

入れ歯(義歯)洗浄剤

入れ歯洗浄剤は、様々なメーカーからたくさんの製品が発売されています。自分に合っている入れ歯(義歯)洗浄剤は、ご存じですか?自分に合っている入れ歯(義歯)洗浄剤を使用しないと本当に勿体無いことをしている事になりますので、ご自分の入れ歯(義歯)洗浄剤の知識を整理してみましょう。

また、入れ歯(義歯)洗浄剤を使用する前に、入れ歯をキレイに洗浄する方法もご存知ですか?たくさんの食べかすが入れ歯(義歯)に付着している状態で、入れ歯(義歯)洗浄剤につけても意味がありませんので、しっかりと入れ歯(義歯)を洗ってから入れ歯(義歯)洗浄剤に浸けましょう。

入れ歯の洗浄方法

入れ歯(義歯)安定剤

●入れ歯が痛くて噛めない・入れ歯が合わないなどで入れ歯安定剤を使用する際は、様々な理由が患者さんにあると思います。
誰しもが好き好んで入れ歯安定剤を使用するわけではありません。しかし、多くの患者さんが入れ歯(義歯)安定剤を間違って使用している方が多いです。

●そりゃーそうです!患者さんは、歯科医師でもなんでもありませんので、ご自分で創意工夫しながら入れ歯(義歯)安定剤を使用して使い心地の良い方法を探します。ですが間違って使用すると骨が吸収したり、返って痛みが出たり、残っている歯の虫歯や歯周病が進行してしまったりします。ここでしっかりと入れ歯(義歯)安定剤の使用方法を理解しましょう。

●以前は、日本補綴歯科学会でも入れ歯安定剤を患者さんが使用することは、入れ歯製作の失敗と言われて来ました。しかし、昨今では超高齢化社会に対応すべく、義歯安定剤の種類によりその適応を考えるべき!と学会の考え方も変わって来ています。なので我々歯科医師も以前の入れ歯安定剤=悪という考え方を変える必要があるかもしれません。

入れ歯安定剤の選び方と使い方 安定剤が必要ない入れ歯

入れ歯安定剤の正しい使い方 ポリグリップとタフグリップの比較

入れ歯(義歯)症例

総入れ歯(下あごが上あごよりも大きい症例)

1日目

患者さんは、70代男性の方でした。多くの歯科医院に行って入れ歯を何度も何度も作ってきたが、噛むたびに痛みが強く噛める入れ歯に出会った事がないとのことでした。

お口の中を診査すると入れ歯が擦れて潰瘍ができており、これですと噛めないです。なぜ?入れ歯が擦れて噛めないのでしょうか?

という事で、私の入れ歯治療の方法は、いつもなぜ?を確認するところから始めます。なんで痛くて咬めないのだろうか?患者さんの顔貌を見てみるといわゆる3級と言われる顔貌で下あごが上あごよりも出ており、かみ合わせが非常に難しいと言われる症例になります。
正常なかみ合わせでも難しいのに、、、多くの歯科医師は、骨格が難しいからかめる入れ歯を作るのは、難しいと逃げてしまう総入れ歯症例になります。

はてさてどうしましょう?私も正直ここまで下顎が前に出ている患者さんを多く治療しているわけではありません。患者さんを横から入れ歯を入れた状態で確認してみましょう。すると噛むとその後に入れ歯が滑り台のようにスライドして前に出てきます。
これですといつもお口の中で入れ歯が咬むたびにズルッと動きますので、傷になって咬めないわけです。なるほど原因は、わかりました。ではどうしたら痛みなく咬めるようになるのでしょうか?

患者さんには、とりあえず保険で入れ歯作って、咬めるようなら保険外の入れ歯を作りましょうと伝えて帰宅となりました。帰宅した後もんーーー?どうやってこの滑り台のような口を入れ歯で満足に咬ませる事ができるのかと悩みます。

患者さんが帰ってから入れ歯と睨めっこです。前の歯科医師は、やはり下あごの入れ歯が滑って止まらないので、下の入れ歯にシリコンか何かを貼り付けた入れ歯とは、違う色の何かがあります。色々と前医の先生も苦労されたんだろうと思いました。どうやったらこの滑り台の動きを止める事ができるのだろうか?やはりそこが大きな問題です。

2日目

ということで謎は、解けないまま2日目を迎えました。という事で義歯を装着した状態でレントゲンを正面や横から撮影をしました。

やはり下あごが長いです。上あごに対して下あごが長いのがみている患者さんでもおわかりかと思います。この滑り台の下あごに入れる入れ歯をどのように製作するか?非常に難しい。

正面からの写真とレントゲンを見てもなかなか大きな下あごをされています。
プラス右と左の顎の長さが違います。左が短くて右の方が顎が長いわけです。顎関節に問題があるのかもしれません。
となってくると中々入れ歯(義歯)の安定をはかる事ができません。

顎関節の治療から行なって安定してから入れ歯を作っていたら日が暮れてしまいます。どうしたらこのような患者さんに噛める入れ歯を作れるか?考えないといけません。

上あごの歯肉は、ブヨブヨで骨の支えもないことも確認しました。このブヨブヨがあると入れ歯が入っても安定しません。

ということで様々な問題が、この患者さんにはありますので、私が患者さんに提案したのは、最終的な入れ歯(義歯)を作る前に治療用義歯(入れ歯)の製作をして、かみ合わせなどの治療を行い安定してきたら、最終的な入れ歯を作りますという提案でした。
つまり、治療期間がかかります!大体半年から1年かかることを伝えて了承してもらってから治療を開始しました。

インプラントを用いた入れ歯(義歯)に関しても提案しましたが、外科的な処置は受け入れて貰えませんでした。

3日目

まずは通法通りの入れ歯の製作を問題点を把握した上で行なってきます。

簡単な印象を採ります。これで気が付いたのは、思ったよりも下あごの骨がないということです。オトガイ棘と言われる骨が吸収していかないと見えない部分が露出しています。つまり、下あごの入れ歯は、ぶらぶらです。スケートリンクの上に入れ歯を置いてツルツル滑る入れ歯で咬んでいるのと同じです。

簡単な型採りですが、キレイに採るのは本当に至難の業です。

模型と睨めっこ

採った型に石膏を流して固めます。固まった石膏をキレイに削ってどのように入れ歯を作るのか?戦略を練ります。

私は、模型に良く落書きをします。どのような入れ歯を作るのか?目印は、どこにあるのか?参考になる場所はどこか?模型を眺めるとどこに歯を並べたら良いのかが段々にわかって来ます。しかし、未だにその判断が難しく外れることもあります。

4日目

なかなか難しい症例だと判断して、まずは今の入れ歯をコピーする事にしました。今の入れ歯をコピーして、どのように入れ歯を製作するかをじっくり考えたいと思ったからです。

このコピーした入れ歯は、ただのプラスティックで作った物になります。

コピーした入れ歯をまたコピーして、コピー咬合床を作ります。

5日目

お口の中でコピー咬合床を調整して顎の位置を探ります。かみ合わせがある程度決まったところで、精密な型を採得します。

精密な型に石膏を流して咬合器に装着します。その後。歯を1本1本並べて行きます。この方法の良いとこは、以前の入れ歯の歯のあった位置を参考にして歯を並べるところにあります。

通常は、歯科技工士がこの作業を行いますが、我々歯科医師が行うとより患者さんのお口の中を理解して行えますので、渋谷歯科では、そこをこだわって行なっています。

6日目

歯を並べた入れ歯をお口の中に入れて必ず歯並びやかみ合わせが正しいのか?確認を行います。ここでは、ピンクの部分がロウソクの蝋でできているので、歯並びや咬み合わせを変更できます。

咬合器上で、最終チェックを行い入れ歯を重合するために、歯科技工士さんに送ります。重合操作は、歯科医院に機械がありませんので、歯科技工士さんにお願いします。

7日目

歯を並べた入れ歯をお口の中に入れて必ず歯並びやかみ合わせが正しいのか?確認を行います。
ここでは、ピンクの部分がロウソクの蝋でできているので、歯並びや咬み合わせを変更できます。

8日目

義歯を調整して安定しました。痛みやかみ合わせに違和感がなくなったところで最終的な入れ歯作製に入ります。

9日目

コピーデンチャーコピー咬合床を作製して、最終的な型採りを行います。

最終的な義歯の歯を並べます。できるだけ歯の位置を変えずに行います。

10日目

最終義歯のセット・調整を行いました。ほぼ問題なくセット終了です。

顔貌写真

初診時に比べて患者さんの顔つきも変わり、左右の顎の長さも変わって来ましたね。

まとめ

こんな感じでひとつひとつのステップを確実に行い。なぜ?入れ歯が痛いのか?外れるのか?咬めないのか?をしっかりと診断してから治療を行うのが私の治療になります。入れ歯にてお困りの患者さんがいらっしゃいましたら、是非、お気軽にご連絡ください。

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